製作秘話(てゆか裏話)


●始めに
 まず、このコーナーまで御読み下さってありがとう御座います。
このコーナーでは、製作に際しての裏話等などをダラダラと書いていきたいと思います。
ま、SSコーナーにあった、『後書き』みたいなもんだと思っていただければと。
ちなみにこっから、敬称略(笑)。

『刃の下に』の続編を書こうと心に決めたのは、今年の夏くらいですかね。
それまで書いていた『Booster』と『お祭りハンター』に、軽い絶望を覚えた頃でした(笑)。
なんか……盛り上がらないなあ、と。
自分も読者も、いまいち乗り切れてない感がひしひしと押し寄せてたんですね。
じゃあ、もっと盛り上げればいいんだと。
そんな若干不純な動機で、『続・刃の下に(仮称)』は製作決定しました。
まあ、SSとかも書いてたしね。
やばげを読み返してみると、(色々と不具合はあるものの)結構良く出来た世界観だと思ったわけですよ。
まーまーおもしろいんじゃねえ? みたいな。

で、色々考えた結果、二つのルートが見えました。
一つはやばげSS(とゆか、続編のフリ)である、『アルバム』の続きを書く。
『アルバム』は最初から、ストーリーラインが決まっていました。
これからの展開もあるので詳しく掛けませんが……。
静流と大河が、再び戦いに赴くとゆーストーリーです。
分裂した道阿弥衆(茉璃派と藤堂派)、それに『百地』。
三派に分かれて、忍者界の覇権を争う物語でした。
されすぱ(砂礫の透破の略称)でも、『京都大戦』として名残を残してますね。
ところが……これを書くのは、非常に面倒くさい(笑)。
OPとEDは決まってるものの、物語が込み入りすぎている。
俺に、これを表現する力があるだろうか?
てゆか……メンドくせー(笑)。

そんな脳内会議の結果、もう一つの案を採用する事になりました。
そう。
『刃の下に・ネクストジェネレーションズ(仮称)』
セカンドインパクトでもサードストライクでも、別に構わないんですけど(笑)。
とにかく、一旦閉じた物語を色々いじくるのは、余り好きじゃない。
だったら、一旦リセットしよう、と。
世界観を残したまま、物語は次の世代に移ってゆく。
ああ。
なんか、とらハ3っぽいぞ(笑)。

そこで一つの葛藤が生まれました。
さて、主人公は、どーしたもんだべか。
葛藤ってゆーほどのもんでもないな(笑)。
最初は、大河と静流の子供が主人公の物語を考えました。
落ち零れと呼ばれた少年は、実は『楯岡』の力を宿していた。
それに自分では気づかずに、さまざまなトラブルに巻き込まれ、やがて本当の力に目覚めていく。
そんな物語を考えていたんです。
しかし……ここで矛盾点を発見してしまいました。
どんな心理リミッターを設定すれば、自分の力に気づかないことを納得させられるか?
てゆか、ふつー気づくだろう(笑)。

続編を書くにあたり、俺にはテーマがありました。
物語のテーマじゃなくて、俺個人のテーマ。
それは、設定をすっきりとさせる(笑)。
色々と込み入った設定を考える事は出来ます。
ですが俺の場合、それがマイナス方向に作用してるとか思えない。
ある読者様の言葉が蘇ります。
『膨大な設定が生かしきれていない』
ぐあああ、そのとーりだっ!
全部生かそうとして文章量が増え、しかも表現し切れていないっ!
んじゃ最初っから、単純な物語を書いてみよう♪
まあ、思考も単純ですしね、俺。

とゆことで、『大河×静流の子供』=主人公案、却下。
大河と別なヒロイン、もしくは静流と別な男が結ばれるって方向も考え……あっ!?
そして十哉は生まれました(笑)。
前作で結構人気のあった康哉。
その子供を主人公に据えたら、面白いかもしれない。
ああ、そーすると、母親は奈那子だな。
しかしそれでは、俺得意の『不幸な出生』が使えない。
てゆか、使いすぎだろ、俺。
ならば別アプローチ。
『不幸な出生』じゃなくて、『不仲な夫婦』って手段で行こう。
なんか語呂も似てるし。
なんで康哉と奈那子は、不仲なんだ?
やっぱり おt(以下ネタバレ検閲)。

康哉の子供なら、立場は決まったようなもの。
そう。
『百地』の守護者しか有り得ない。
んじゃ、『百地』を出さなければ。
そんなこんなで、若宇誕生(笑)。
『楯岡』と『百地』の血を引く、続編最強のヒロイン。
だがそのまま俺の好みの女を出せば、静流とかぶってしまう。
てゆか、スーパー静流?
それじゃ続編を書く意味が無い。
いっそのこと、俺が見向きもしないような女に仕立て上げよう。
しかし、単純に戦闘力最強では面白くない。
なんか、弱点を設定しなければ。
それもj(以下ネタばれ検閲)。
こうして若宇は、俺の嫌いなタイプに生まれ変わりました。
本当は『内気で眼鏡っ娘で足手まとい、でも危機に際したらスーパーサイヤ人』ってのも捨てがたいんですがねえ(笑)。

この二人を軸に、色々なストーリーを考えて行きます。
フレーバーテキストを書き、イベントを設定し。
ここで忘れてならないのが、絵師でもあり欲望妄想製造機の小野寺秀人(笑)。
彼とは北海道と福島とゆー遠距離にもかかわらず、電話で長い時間、打ち合わせをしてきました。
前作はビジュアル設定での参加だったのですが、今回はストーリーにまで深くタッチしてもらってます。
秀人のおかげで、生まれたネタも多数。
特に前半の山場は、秀人無しでは生まれなかったと言っても良いでしょう。

そうなんです。
この物語は、俺一人でつづった前作とは違うんです。
秀人だけじゃなく、続編を読みたいと言ってくれた人、待っていてくれた人。
全ての人が、この物語に参加しているんです。
だからこの話を気に入ってもらえるとしたら、それは貴方のおかげで面白いんですよ。


さて。
若宇と十哉、そして色々な登場人物が織り成す、もう一つの『刃の下に』。
本編の開幕です。
これからどのくらいまで続くか解らない物語ですが、お付き合いくだされば嬉しいです。



●第一話『暴風娘』
記念すべき第一話は、やっぱりキャラクター紹介からになってしまいますねえ。
今回は、ひねったキャラ設定は無し。
ストレートに進めることにします。
特に若宇で色々妄想する人もいるでしょうが、あの女はまんまです(笑)。
現時点では、隠し要素の欠片も設定してません。
前作のキャラクターは、『完成している』キャラクターたちでした。
あまり成長の見られない登場人物たち。
今回は、キャラクターの成長(とゆか心理の移り変わり)も、重要なファクターとして取り入れてます。

そして特筆すべきはっ。
俺の今まで書いてきた主人公の中で、初めての剣使い(笑)。
これって結構凄くね?
普通主人公と言えば、『格好良くて強くてメジャーな武器使い』か、『最初は弱いが徐々に強くなる格闘家』ってパターンが多い気がします。
俺はいつも意識して外してきました。
将斗の鉄扇、達樹のスリングピストル、みかんと蝉丸の吶咆、大河の鶚。
メジャーなのは、ひとりの超能力くらいですかね。
吶咆も格闘技って意味ではメジャーかもしれませんが、でっちあげ馬鹿格闘ですしね。
このでっちあげ馬鹿格闘ってのは、漫画等でも良く見られますが、大抵途中で打ち切られてしまいます(笑)。

今回の十哉は、抜刀術の使い手です。
実はこの抜刀術、実に厄介なシロモノでして。
素直に居合い術にして置けばよかったと、心の底から後悔しています(笑)。
なんせ剣術は、大抵抜刀するからね。
ともあれ、自分で決めた設定です。
抜刀って言葉が使いたいだけだったとしても。
そこで紐解いたのが、友達のLEYと神田の本屋で買った『剣技・剣術1,2巻(新紀元社/牧秀彦著・各1900円)』でした。
剣技(特に居合い術)の概念をうろ覚えで理解したつもりになり、一から石川流抜刀術を組み立てる。
まあ多少でっち上げでもいーだろと、諦めムードで。
いつもと、なんら変わって無いじゃん(笑)。
そして技の名前を京t(ネタバレ検閲)から引用。
そーいえば将斗の『蔡雅岱扇芸』、みかんと蝉丸の『吶咆』の技名にはツッコミ入ったけど、大河の『楯岡流』、静流の『百地流』の技名にはツッコミ入らなかったなあ。
今回は入るかな?(笑)。

とゆことで第一話が完成しました。
まあこの段階では物語は動きを見せないんですが、第二話には少し動くでしょう。
てゆか続編は、わりとスムーズにあっさりと動く予定です。
ではこれから綴って行く、スチャラカ忍者アクション。
お付き合いくだされば嬉しいです。




●第二話『白き武芸者』
第二話にして、早くも新キャラ二人(笑)。
前作の教訓が生かされていないと、お思いの方も居るでしょう。
でも新キャラ二人のポジションが、ちょっとだけ違います。
白雪は、メインライン。
らみは……ねえ(笑)。

ちなみにらみの名前は、苗字名前ともリス関係です。
らみが生まれた経緯は……容易に想像できるでしょう。
シマパンツ→シマリス。
安易過ぎる(笑)。

そして、真田忍軍、真田白雪。
前半(第一部)の、メインストーリーラインです。
一体、彼女の目的は?
言葉通りなのか、それとも……?
はたして、蓮霞とキャラはかぶってないのか?(笑)。
俺自身、興味が付きません。

この娘さんに関しては、殆ど小野寺秀人が生みの親となっております。
ビジュアル的にも、オチ的にも(笑)。
俺はそのキャラに、存在理由と肉付けをしてやっただけ。
考えてみたら、人の作ったキャラを一次で動かすなぞ、初めてかもしれませんなあ。

それにしても。
結構早く、ストーリーを動かしてしまいましたね。
まあ前作と違って、ある程度の予備知識が読者様に提示されてますから。
オリジナルといっても、ある意味二次創作っぽいです。
得意な作りだ(笑)。
しかしこのままでは、次とその次位で、第一部終了になってしまう……。
もうワンクッション、なにか考えねば。
この寒い時期に、春の話を書くのはキッツイよなあ。
十哉の口調と同じくらいキッツイ(笑)。

そうなんですよ。
十哉の口調は、歴代の俺主人公と一線を画しております。
康哉の息子と言う事で、武者言葉っぽいんですが……大河の弟子と言う事で、馬鹿言葉っぽい。
だれだよ、こんなキャラ作ったの(笑)。
これが、意外に書き辛い。
おかげで、時間がかかってしまいました。
毎週日曜日、創作に当ててるのにね。

とゆことで、前フリの第二話。
読んで下さった皆様も、展開の想像とかしてくださると嬉しいです。
でもBBSで公表するのは勘弁してください(笑)。




●第三話 『雀と剣と』
結構唐突に始まった感のある、対真田白雪戦(笑)。
まあ最後まで読んでいただければ、その理由もご理解いただけると思います。
ご理解頂けなければ、次回をお持ちください(笑)。

ここで一つネタバレ。
白雪の使う隠忍。
名前は兎も角、その動きは……プロレス技です(笑)。
昔から考えてて、どーしても使いたかったんだよな。
極枝=関節技なので、プロレステイストが良く似合います。
以前のほかの作品でも、もちょこちょこ挟んでいたのですが、この回ではまるきしそのマンマですな。
白雪が最初に屋上で十哉を叩き付けた技。
あれはDRAGON GATEの所属選手、YOSSINOが使うトルベジーノとゆー技の変形です。
他にもミラノコレクションATのイタリアンストレッチとか、プロレス技盛りだくさん。
今までの作品で出てきたでっちあげ技は、打撃技か複合スープレックス技が殆どでしたからね。
いつか関節技主体の選手(選手じゃねーだろ)を出したいと思ってたんですよ。
その願いが叶い、この度登場となりました。
しかも空中戦から関節技に持っていく、マニアックさ(笑)。
文章では非常に伝え辛いんですが、頑張ってみました。
願わくば十哉の痛みが、貴方に伝わりますように(伝えてどーする)。




●第四話 『友達みたいに』

かなり間が開いてしまいましたの第四話。
この話を製作時、かなり悩んでましてね。
一つは第一話からの、俺の意図した展開。
その流れが、どーも読者の皆様に不満を与えているとゆー点(笑)。
『若宇と十哉の自己紹介』→『ゆっきーの登場』。
プロットにすると、これだけの流れなんですが、どーも面白みが足りないと思われている。
いや、解る。
たしかにいまいち世界観に乗り切れてない感があるんです。
だけど……言い訳になるんですが。
ここを乗り切らないと、てゆーか書ききらないと、次に進めない(笑)。
ここが踏ん張り所なのは、自分でも理解しております。

手前味噌……てゆーか、またナルシーな発言になりますが(笑)。
俺の長編は、『長編』として構成しております。
一話一話を書いている最中は、「これじゃ不味いだろっっっ!」って、毎回思ってるんです。
これで次に興味が引けるのか・
アマチュアのWEB作品などで、一度離れたお客様を引き戻すのは至難の業です。
殆ど不可能といっても良いかもしれません。
ですが俺のスタイルでは、どーしてもこの形になってしまいます。
解決方法は二つ。
一話完結モノにするか(断念したくせに)、一年に一回発表するか(笑)。
やばげワールドに関しては……どちらも選ぶことが出来ずに、今までのスタイルでダラダラと書いてしまってます。
書けば書くほど、凹んでいく(笑)。

そしてもう一つの悩み。
今回の字数は、2万字を突破してしまいました。
本当なら決着が付くまで書くつもりだったんですが、そこまで書くと4万字を突破する勢い。
ダラダラした戦闘(しかも読者様に情景が伝え辛い)を打ち切って、早めにメインラインに入る。
それも考えたんです。
実は……あと5千字くらい、書いたんですけど(笑)。
さらに中途半端なところで終わらすくらいなら、ここで切ろうかと思いまして。
そう。
中途半端なところで終わっているのは、紛れも無く実力不足なんです。
どれだけ書いても、上手くなりませんなあ。
編集者……てゆか、アドバイザーが欲しいところです(笑)。
って、甘えんなよ、俺。




●第五話 『あたし達、届け』
よーやく終わりましたの、第五話。
ほんとーに、よーやくって感想がぴったりですね(笑)。
正直言うと、されすぱの1〜5話は、面白くないと感じている方も多いと思います。
俺も、そう思わないでもない(笑)。
ですが、こればっかりはしょうがないんですね(そんな言い訳も無いですが)。

されすぱの最初のプロットを打つとき。
物語を単純にしようと心がけました。
そして、『キャラクター』を生かそうと。
そのために、ここまでの5話は必要不可欠だったんです。
内容的には『謎の転校生が現れる→戦う→仲間に入る』
これだけなんですけどね(笑)。
ふつーのエロゲで言えば、5分くらいで……長くても10分くらいで終わってしまう、共通イベントかもしれません。
でも、書く必要が有った。
もしかしたら、読者の方が離れてしまうかもしれない。
そんな怯えもありましたとも、ええ。
ですが、ここを端折る訳には行かない。
らみや純と違って(笑)、白雪は重要なキャラクターなんです。

さて。
ようやく『序章』も終わり、次からは本格的なラインに入っていけ……ないんですね(笑)。
俺が書きたかった、『砂礫の透破』が始まるんですけど、それはメインストーリーラインじゃない。
メインに入る前に、多数のイベントが発生するんです。
『刃の下に』は、メインラインに関係のないイベントは、極力排除してきました。
後からSSで補完するつもりで(笑)。
『砂礫の透破』は、メインライン以外のイベントも、本編として書いていきたいと思ってます。

ここから始まる、『砂礫の透破』
どうかよろしくお願いいたします!




●第六話 『救出すくわれたのは、誰だ?』(前編)
病欠からの復帰後、第一作(笑)。
性懲りも無く、新キャラ登場となりました。
葛篭摩理も、位置的にはらみや純と同じです。
サブキャラ扱いですな(笑)。
ちなみに、覚えている方もらっしゃるかもしれませんが。
この回のプロットは、かなーり昔に出来上がっておりました。
そう。
やばげの時代に打ったプロットなんですね。
とは言え、登場人物が違うわけですから、内容もまったく違ったものに仕上がっているわけです。
俺的に、もっと忍者らしいミッションを書いてみたかった。
今回の話しは、それに尽きます。

内容的には、だんだんとオリジナルの設定が飛び出してきて、説明文も増えてきまして。
まるで事実であるかのように語られてますが、フィクションですから(笑)。
目指すジュブナイルの形に近づいてきたんじゃないかと、盲信しております。
もちょっと突っ込んで書きたかったかな?
でも、テンポが……。
その狭間で苦しんでおります(笑)。



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